hirotec new album『Universe Stroll』はelectribe2との記録の巻。

しつこく書きますが、hirotecの新しいアルバム『Universe Stroll』がいよいよ次の金曜日、9/27(金)に配信されます。

youtu.be

 でこのアルバムについてプロモーションも兼ねてブログでいろいろ書いておこうと思います。

このアルバムはKORGのelectribe2一台で作られています。

「あれ?hirotecはRolandMC-307で作っていたんじゃないの?」なんて人もいるかもしれませんが、MC-307(1代目はリズムミュートボタンが経年変化で割れて壊れ、ヤフオクで落とした新品同様の2代目)は前作のアルバム製作後にメモリーが飛んで壊れてしました(涙)

 当時Rolandからは307みたいなグルーヴボックスは出ておらず、また307を手に入れて使うのもメモリーが飛ぶことを考えるともう限界だなと思い、新しい機材を探しました。今の時代パソコンで曲作りが当たり前なんですが、どうしても自分は馴染めないもので。。。。

 でいろいろ検討した結果KORGのelectribe2になったわけです。ただこのelectribe2、いじってみて驚愕の事実がいろいろ出てきます。307の同時発音数が64に対して、electribe2の同時発音数がなんと「24!!」え?少なくない?道理で曲を打ち込むとブツブツいう部分があるなと思ったら、音数が24超えていたんですね。。。。

 しかも音色が307よりも少ないし、「え?これギターに聴こえないんだけど・・・」とか「M1のピアノ音色しか入ってない。。。もっとちゃんとしたピアノが欲しい・・・」などなど素ではとても使えない音色ばかり。307の音色の豊かさの凄さを改めて思い知りました。。。

 しかも一つのパターンは4小節しか打ち込めないなどなど、307と比べるとあからさまにグレードが落ちる機材。。。

 ここからelectribe2との格闘が始まりました。音数を減らすために四つ打ちの裏に入るハイハットの数を減らしたり、展開で音が多くならないようにしたり、音色をとにかく使えるように加工したり、フィルターで変化つけたり、スウィング機能を使ってマイナスの数値でスウィングさせてドラムをずらしたり・・・・・今まで8小節のループを基本に作っていたのですが、electribe2は4小節しか打ち込めないので、ワンループで続けていくのにも限界があり、ループの展開をつけたりと工夫の嵐!! 

 最初は格闘相手だったelectribe2がいろいろ工夫をしていく中で段々と相棒になっていきました。今回の『Universe Stroll』はelectribe2と過ごした2年半の記録でもあります。改めて聴くと、よくまあelectribe2一台でやったもんだなと思いますw

 ちなみにアルバムの2曲目『Sleeping Machine』はelectribe2で初めて出来た曲であり、MC-307への鎮魂歌でもあります。『Sleeping Machine』はサンクラで今でもダウンロードできます。↓

 

soundcloud.com

 

そして機材のアレコレはhi-channel!さんの『シンセ電子楽器機材放談#10』にて2時間40分くらい話していますのでこちらもお聴きください。機材の愚痴は女の子の彼氏の愚痴と同じでほぼノロケだと思って聴いてくださいw

https://audiomack.com/song/hi-channel/10

この対談でも話したんですが、一台の機材で曲を作っていると、曲が箱庭的なスケールになるんですよね。小さいけどそこに世界観や宇宙観がある感じです。

 アルバムはしつこく言いますが9/27(金)にSpotifyなどで配信されるでぜひぜひ聴いて欲しいわけです。。。。。が、この配信と同じ月になんとRolandの新製品発表があり、「どうせまた過去のドラムマシンやらシンセのリメイクとか、エレクトニック管楽器だろ。」なんて余裕をぶっこいていたのですが、なんとRolandからMC−707っていう最新のグルーヴボックスが発表され、アルバム配信日の一週間前に発売という、嬉しいやらありがた迷惑やら、どう受け止めていいのかわからない状態に今陥っています。

 朝ドラの戦地で夫が死んだと思い、新しい人と再婚、子どもにも恵まれ幸せに暮らしていたら前の夫が戦地から帰ってきたみたいな展開!!

 このことについてはまた別に機会に。。。。Rolandめ、もっと早く発売してくれれば。。。。。。