作家性とはいったいなんなんだろう?の巻。

 最近ライブの宣伝ばっかりなので、今回は関係ないお話を。

 最近自分の中で疑問に思うのは「作家性」という言葉です。作品においてその作者の作家性ってのは当たり前ですが大事なのですが、それがあまりにも強すぎるとエンターテイメント性との両立やバランスが難しく、結構私的すぎて自分勝手な作品になってしまうように思います。

 でそれを毎回感じさせる人物が自分にとって「宮崎駿」なのであります。

 みんな『ルパン三世カリオストロの城』『天空の城・ラピュタ』『となりのトトロ』が大好きで何回も何回も金曜ロードショーで観ているのにまた観てしまう。うちの娘もトトロが大好きでそりゃ何十回も観ました。
 娘によって無理矢理何回も観させられたのですが、これが本当によく出来ていて何回観ても飽きないんですよね。

 ところがみなさんもお察しの通り、近年の宮崎駿の作品は「ん?」と首をかしげたまま終わってしまう作品が多く、みんな巨匠だからあんまり言えないけど「あれれれれ・・・・」って感じだと思います。

 毎回観ていてこの作家性とエンターテイメント性の両立の難しさを感じます。

とまあ金曜ロードショーで作品を観るたびにモヤモヤしていたのですが、そのモヤモヤが晴れるような解説をしてくれる動画がありました。

WOWOW】 【町山智浩×切通理作宮崎駿の世界 その1
http://youtu.be/zp7E4ScVyQQ

WOWOW】 【町山智浩×切通理作宮崎駿の世界 その2
http://youtu.be/g9vf1p_MHes

WOWOW】 【町山智浩×切通理作宮崎駿の世界 その3
http://youtu.be/39frhLlkRGg


 宮崎駿の作家性やそれぞれの作品の共通点と「もののけ姫」以降(正確にはマンガ版『ナウシカ』以降)の作品のわかりづらさの原因、そしてそのテーマなどなど日本の中世の話やら、凄い下らない話を織り交ぜつつ、本当に興味深く面白い対談&解説です。

う~ん。自分に置き換えても結構思い当たるフシがあります。
前作よりも複雑なリズムでとか、複雑な構成でとか、より自分らしくなんて煮詰まっていくとイマイチ受けが良くない作品になってしまいます。

 バランスの問題なのかもしれませんが、いろいろ考えさせられました。