フレッシュであり続ける事の巻。


制作していて気がついたのですが、自分の中で自分の曲に新しい発見や新鮮さが無いと、つまらないということです。

『ひびきは街から』から次はどの方向に進むのか?
何を目指して曲を打ち込むのか?

かなり難しい課題です。

そんな中で参考になる作品がありました。
それがLONEの『Galaxy Garden』というアルバムです。

Lone - Galaxy Garden
http://youtu.be/rsR33BbDGhs

キラキラと光るようなシンセの音色、とそのフレーズからくる開放感。
これを聴いて反応しない90年代テクノっ子はいないでしょう!!

まさにあのテクノが盛り上がっていた90年代の雰囲気を一杯詰め込みつつ、でもドラムの打ち込みは00年代以降のリズムがミッスクされ、単なるノスタルジーではなく、懐かしくもとても新鮮でフレッシュです。

このアップデート感が大事だと感じます。

00年代はどんどん曲が細切れになっていった時代(自分はそれにはついていけなかった)ととらえると、このLONEの曲は1曲に1つの大きくダイナミックな流れを感じ、アルバム通して何回も何回も聴きたくなるような構成になっており、これが今後の音楽の方向性になるのではと期待をしています。

このアルバムは本当に何回も聴いていて、今後の制作にかなり影響を与えると思います。

そしてもうひとつ、ガツンとやられた作品がラッパー田我流の二枚目のアルバム『B級映画のように2』です。

田我流 from stillichimiya【PV】B級映画のように2
http://youtu.be/NRiqQ6SbPmg

田我流 【MV】RESURRECTION
http://youtu.be/-BA0uIamGP8

このアルバムは四月にリリースされていて、なかなか聴く事が出来ず、この前ようやく渋谷のタワレコで視聴したのですが、一曲目の『Intro』でもう泣きそうになり、その後に続く、『パニックゲーム』で鳥肌が立つほど凄まじく(というより恐ろしく)、ビックリして購入しました。

東日本大震災原発事故、そして地方の疲弊と閉塞感を描いた問題作である映画『サウダーヂ』(田我流はこの映画で重要人物を演じている)。

アルバムを聴くと、今のヒドい社会の現状で暮らしている自分たちを代弁してくれると同時に、目を背けたくなるような怒りや悲しみが一枚のアルバムで表現されていて、本当にびっくりしました。

本当に傷ついた人たちにとって「絆」という言葉は、上から目線の言葉であり、田我流が表現したように自分自身のダークサイドとも手をつなぎ乗り越えるサマをこうして表現したほうがどれだけ励まされ、力強くなれるか。本当にスゴいアルバムです。

このアルバムもアルバム一枚を通して1つの作品になっていて、たった一枚のCDなのにズッシリと重みを感じます。

たぶんこれからまたアルバムを通して聴けるような作品が増えていくのではと思います。自分もそんな作品が出来ればなと思います。

(追記)
画像は最近渋谷のタワレコトロールに行った時のもの。
ココで紹介した今大好きなアーティストLoneと同じ視聴機に自分のアルバムが!!光栄です!!!!

っていうかもう発売して四ヶ月くらいになるのにまだ視聴機にアルバムが置いてある事自体がありがたいです!!

アルバムはまだまだ絶賛発売中です。
hirotec 『ひびきは街から』
http://www.elegantdisc.com/ELECD-19hirotec