20世紀末テクノ少年は大人になってどんな夢を見ているのか?の巻。

これは単なる好き嫌いのお話です。あしからず。

なにがあしからずなのかと言うと、テクノっ子で四つ打ちが大好きなワタクシがな~んで中田ヤスタカやそのフォロアーの音が好きになれないのだろうか?と言う事。

今テクノ、またはテクノポップ=パフュームで一般的には話が通っているのですが、なぜか自分はど~しても違和感があります。

その違和感が理由がどこにあるのか、ずっと考えていました。

で自分の中で少しだけ答えが見つかりました。


それは「テクノ」という言葉にどんな未来感を持っているのかに関係するのではと思います。

自分はソニーテクノソニーがヨーロッパのインディーズレーベルと契約して積極的にCDをリリースしていた時の総称。通称『ソニテク』)の影響をモロに受けた人間、つまり20世紀末テクノ少年です。

この頃のソニテクの代表的なアーティストは自分の中ではケン・イシイでした。

でもってケン・イシイの『EXTRA』のPVは、まさに当時のテクノという言葉からイメージされる未来感&世界観でした。

Ken Ishii 「Extra」
http://jp.youtube.com/watch?v=PnU51pb47yM

見ての通りいわゆるサイバーパンクの未来感。狭いごちゃごちゃした汚い街。雑然とならんだ機材と、そこからのびるコードやチューブ。

他のビジュアルイメージとしては「AKIRA」「ブレードランナー」「攻殻機動隊」とかですかね。当時のテクノアーティストのインタビューを読むとみんな「AKIRA」が好きだったりするんですよね。自分もここに上げた作品が大好きでした。まあ内向的な少年の妄想ですねw


その一方中田ヤスタカ氏の未来感は90年代のピチカートファイブなどの渋谷系経由のレトロフーチャー(70年代の未来感)が元になっていると思います。初期カプセルのPVを見ると明らかですよね。

Capsule - Music Controller
http://jp.youtube.com/watch?v=vB6p44yXkDM

capsule - tokyo smiling
http://jp.youtube.com/watch?v=WShoEHQ5UUU&feature=related

フレンチな雰囲気でファッショナブル。そしてガーリー(←これ重要ワード)。さらにジブリが制作したアニメ作品『Portable Airport』をみればさらに明らかです。

テクノという言葉からイメージする未来感の違いが、そのまま自分が感じる違和感になっていると思います。


さてさて、ここでさらに問題なのが、20世紀末はまだ「未来」は先の話で、明るい未来も暗い未来も程よく遠い未来でした。例えば「インターネット」という単語に実体以上の期待や希望があった感じです。

が、21世紀に入り半ばまで来ると、ネットは当たり前、過度な情報化社会未来となり、未来は遠い世界ではなくて、今と地続きなった様に思います。

地続きだから新しい未来感を表現しづらくなった様に思います。21世紀から先の世界はサイバーパンクでもなく、レトロフューチャーでもないだろうと。

そして00年代後半、自分には「テクノ」は未来を表現しなくなった(または表現出来なくなった)様に思います。


で、中田ヤスタカレトロフューチャーから「未来を表現する」を引くと、ファッションでガーリーなエレクトロミュージックが残ったように感じます。


では自分が好きだったソニテクは「未来を表現する」を引いて何が残ったのだろうか?
今のテクノにはその答えが出ていないと思う(うあ、エラそ~!!)


ウ~ん
書いていてまとまらなくなったので、また後で追記します。