映画『ブラック・スワン』を観たの巻。

今日話題の映画『ブラック・スワン』を観ました。

バレエダンサーである主人公が『白鳥の湖』の主役として抜擢され、白鳥役は完璧なのだが、王子を誘惑する黒い白鳥の演技がイマイチだと言われ、そのプレッシャーや母親との関係やらなんやらで、段々と正気を失い、自分自身が作品に取り込まれていくというお話。

芸術って素晴らしいものであると同時に、人を魅了し虜にしてしまう、さらに演じる側の精神を崩壊させてしまう恐ろしいものでもあると思います。

こう書くと結構高尚なテーマの映画だと思われるかもしれませんが、しっかりホラー・エンターテインメント(しかもちょっと下世話な)として成立しているそのバランスが面白かったです。

あとバレエって舞台でやるものだから、いつも俯瞰の映像で観ていたのですが、この映画では演じている人の息づかいが聞こえるほどに、接近して一緒に踊るように撮っている所が新鮮でした。


平日お昼の回で、話題作。しかもバレエが題材ということもあってか、自分が今まで映画館で観た映画の中で一番おばさん率が高かったです。

映画が終わっておばさんたちが口々に
「あの爪を切るシーン!! 私ホラーダメだから。」
「もう!!私もあのシーンは目をつぶっちゃったわ!!」

と嬉しそうに会話していたのが面白かったです。

ブラック・スワンといえば、プチ鹿島氏がこの映画と志村けんとからめた批評がとても面白かったので、映画を見た人はゼヒ読んでみるといいかも。

ブラック・スワン」とは、志村けんの物語である。
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