映画『アウトレイジ』みたよバカヤロウの巻。

2010年に公開され、とても評価が高くずっと気になっていた北野武監督『アウトレイジ』を昨日妻とレンタルしてみました。

映画『アウトレイジ』特報
http://www.youtube.com/watch?v=niRcPqqJnww

いや~凄かった!!
ヤクザ同士の熾烈な争い。しかもその争いを仕掛けて最終的には乗っ取りを企む地位が上の幹部。みんな欲深くて自分のことしか考えていないような奴らばかり!!

あっちとこっちの組が争い、その上の組がアレを狙っていて、あ~だこ~だと結構物語りが複雑な構造をしているのですが、それを説明的なセリフ無しでココまで描けるのは、脚本も書いた北野武の才能をビンビン感じます。他の芸人映画とは次元が違います。

とにかく暴力シーンのアイディアが凄くて、あのカッターのシーン、歯医者でのアレ、などなど妻よりも「ギャー・ギャー」言いながら見ていました。

で、久々に北野作品を鑑賞したのですが、このアウトレイジは音楽もとても素晴らしいです。

アウトレイジ: 鈴木慶一 - Outrage 2010
http://www.youtube.com/watch?v=ne5Rrfx8cSc

この乾いた音が北野武の乾いた映像にピッタリだと思います。音の雰囲気も最高です。

前は北野作品の音楽を担当していたのは久石譲だったのですが、自分はこの久石譲の音楽がとても雄弁すぎて(メロディアスすぎて)、北野監督の静かな映像の邪魔をしているように感じていました。

今回は「わかりやすい作品」を目指したと言っていたそうですが、映画ってやはり観客を楽しませる娯楽作品でなくてはいけないと思いました。そして芸術性は後から付いてくるものなのだと思います。

ちなみにこの映画を見てから妻と会話の語尾に「バカヤロウ」を付けるアウトレイジごっこが流行っております。

妻「大根おろし機洗ったのにまだ大根がついていた。」

夫「ドコ見て洗ってるんだバカヤロウ。スポンジと洗剤で洗ってやるぞバカヤロウ」

妻「道具がないと洗えないのかバカヤロウ(笑)」

思わずマネしたくなるのも良い映画の醍醐味だと思います。